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Lost in translation

「ヴァージン・スーサイズ」のソフィア・コッポラ監督。
東京砂漠は孤独やでー。

◆あらすじ
CM撮影で日本へ1人でやって来たハリウッド俳優のボブ・ハリス。通訳はきちんと訳さないし、日本人の話す言葉や英語はEngrishで全然分からない。時を同じくして、カメラマンである夫の仕事に付いて東京へやって来た若い人妻シャーロット。夫は仕事で不在、そんな彼女は日本を見て回るが、あまりの違いに戸惑いホームシックにかかり涙を流す。言葉も文化も見た目も全く違う日本という文化の中で、孤独を抱えた2人の心の交流を描く。


ソフィア・コッポラは何気ない日常を魅せるのが非常に上手いですね。
この「ロスト・イン・トランスレーション」は、2人の心の交流が話の中心で大きな事件は起こらないんだけれども、画面に噛り付いてみてしまうくらいに飽きさせまんでした。
そういえば、「ヴァージン・スーサイズ」も、あれはまあ大きな事件は起こるんだけれども、それよりも姉妹と少年達のの日常の描き方が非常に魅力的だったなぁ。
思春期の、切なくて美しい、でも幼稚でえげつないあの感じ。
変に日常を美化するでもなく、良い所も悪い所も使って、素材そのものの味で勝負してくる感じ。
人によっては物足りなく感じるだろうけれど、好きな人にはたまらなく好きな、そんな映画を撮る監督だとおもた。
ようは雰囲気映画だけど。感じろ、みたいなさ。で、結局は人それぞれ、みたいな。ある意味人任せ。
そういうの、俺は好き。

以下、ネタバレ感想。

JUGEMテーマ:映画




「ロスト・イン・トランスレーション」。翻訳される中で、失われること。異なる言葉が交わる中で、迷子になっていく2人。

2人は言葉も価値観も通じない世界で、互いに見失って、離れてるけど言葉の通じる家族だとか、側にいるけど仕事に勤しむ夫だとか、同じ文化と言葉が背景にあるもの同士でも段々言葉が通じなくなっていく。
で、結局同じような孤独を抱えた二人だけが、互いに分かり合って、孤独を埋めるように、東京の街の中ではしゃぐんだけれど、けれど2人は結局孤独のまま。
街は煌びやかで、2人も楽しそうなんだけれど、でももの凄く淋しく見える。
そんな2人の心の交流が物語の中心。
その2人の距離感が抜群。2人は心の中で互いに求め合ってるんだけども、最後の最後までプラトニックな関係で、最後にほんのちょっとだけ一線を越えるんだけれど、それが凄く情熱的で、ぐっと、胸を掴まれるものがあった。
くたびれた中年と自分探しの若い人妻、っていうちょっと危うい組み合わせにしたそのバランス感覚も好き。

で、この映画。こういった心境は、日本じゃなくても、異文化に触れたら何処でも誰にでも起きる現象だとは思うんだけど、でも、なんつうか、日本じゃなかったら映画として成立しなかったんじゃないだろうかとも思うんだよね。
日本人が主人公で、逆にNYとかLAが舞台だったら、ていうのを想像してみたんだけど、なんだかしっくり来なくて。
日本人の俺からしても、東京って、どこか退廃的な部分があるように感じるからかな。
人はいっぱいいるのに孤独、みたいな。そこが魅力のひとつでもあるんだけれど。

この映画に写る日本は、美しく神秘的である一方、奇妙で、ちょっとおかしい。
外国人視点の日本は、海外に行ったことがなくて、殆ど日本人とだけ接して生きてきた自分にとっては凄く新鮮に写った。
なんつうか、変に面白おかしくしてないんだよね。あー、こういう人、いるよね、みたいな。
電車の中で大人が漫画読んでたり、ゲーセンでノリノリでリズムゲーをやる兄ちゃんとか。
あと、変なことやってるバラエティー番組とかさ。
こっちからしたら変でも何でも無いんだけど、向こうの人からしたら奇妙に写るんだろうね。
で、それが日本を貶したり、わざと変なことさせてる感じじゃないんだよね。
だから、日本の嫌なところとかも結構見えてきたりして、「うわー」なんて思ったりもしたけれど、「チクショウ、日本のこと馬鹿にしやがって」なんて思わないで、「恥ずかしいなぁ」なんて感覚になるのは、結構、ありのままの日本が写ってるからなんだろうと思った。

でも、一方で、日本人だけじゃなくて、外国人側の描写も結構皮肉的というか。
ボブに声をかけてくる外国人しかり、カメラマンの夫の友人の女優しかり。また、ボブやシャーロット自身も。
異文化を理解しようとするのではなく、自分たちの価値観で判断して異文化をおちょくったり。
まぁ、これ以外に自分を保つ方法は無いのかもしれないし、仕方のないことかも知れないんだけれど。
寿司屋や病院での会話とか、「なんで日本人はLとRの発音が出来ないの?」のくだりの部分とかね。
でも、2人で孤独を慰めあってるうちに、シャーロットの日本を見る目が少しずつ変わってきたりしていて、そんな些細な変化が非常に嬉しかったなぁ。日本は変だけどいいとこやでぇ。

最後の2人抱きしめあうシーンの東京はとっても綺麗で、あのシーンを見て、「すんげぇいい映画だったなぁ」と心から感じだ。

あと、マッサージに来た女とか、CM撮影のシーンとか、日本人なら結構笑えるシーンあり。マシューも出てたな。
マシューTV懐かしかった。あのまんまだったな。好きだったぜ、あの番組。深夜って感じで。

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